ひろしまアニメーションシーズン2022

JOURNAL ジャーナル

2026.09.10 AIR活動報告

月次レポート:ゾハール・ドヴィール(2026年8月)

日本からの帰国便の機内で、記憶がまだ鮮明なうちに、そしてハンブルクでの日常生活に戻ってしまう前に、このレポートを書いている。8月の最初の数日間は、H-AIRの成果展示に向けた準備作業(冊子の印刷、動画の編集、そして過去2ヶ月間に行ってきた活動の取りまとめなど)に追われていた。

8月6日、私たちは平和記念式典(広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式)に参列した。幼い頃にイスラエルで参列していた追悼式を思い出した。私たちはどのように集団的トラウマを抱え続け、それが社会としての私たちにどう影響を与えるのかについて考えを巡らせた。式典は「ひろしま平和の歌」で締めくくられた。ワークショップの際に行った、まりこさんとのインタビューが頭に浮かんだ。彼女は式典で合唱団の一員としてこの歌を歌うとき、いつも目頭が熱くなると話してくれていた。今年の合唱団にも彼女が参加しているのだろうか、と思いを馳せた。その日の夕方、私たちは川に浮かぶ灯籠を眺めた。人々は平和への願いを書き込み、川へと流していた。とても美しい光景だった。
 
広島での滞在が終わる前に、やり残した楽しいことをいくつかこなそうと試みた。もう一度ビーチへ行き(広島市内にも一応ある — 最高とは言えないが、十分に楽しめる場所だ)、もう一つ美術館を訪れ、別の公園を探検し、お気に入りのカレー屋(キッチンダディ!)で最後にもう一度食事をした。たくさんの “最後” があった。マッサージにまで行った。


フェスティバルが始まる数日前、プロジェクトについて日本のテレビ局(NHK)から取材を受けた。撮影クルーは平和記念公園や市内中心部を歩く私の姿に同行し、映画制作に励む様子を撮影してくれた。記者からは、私のバックグラウンドやリサーチ内容、そして広島が私の姿勢にどのような影響を与えたかについてインタビューを受けた。自身の新しいプロジェクトに関心を持ってもらえたことを、非常に嬉しく、ありがたく感じている。

視聴リンク: https://news.web.nhk/newsweb/na/nb-4000035610


その直後、私たちは展示の設営を開始した。東京からやって来たフェスティバルチームの残りのメンバーとも、ついに顔を合わせることができた。JMSアステールプラザは活気に満ちあふれ、フェスティバル期間の1週間はあっという間に過ぎ去った。素晴らしい上映プログラムが目白押しで、多くの映画監督たちがフェスティバルに参加していた。世界中から集まった、素晴らしく才能あふれる監督たちと出会うことができた。毎晩、参加者のための交流会が開かれ、その後は映画監督たちに私たちのお気に入りのバーを紹介した。バーテンダーやワークショップの参加者など、滞在中に知り合った人々も展覧会に足を運んでくれた。レジデンスを締めくくるのに、これ以上ない素晴らしい時間であった。

 
 
そして、始まりと同じように、終わりを迎えた。フェスティバルの参加者たちは旅立ち、私たちはチームとの素敵な夕食会の中で別れを告げた。そしてついに、私たちの仮そめの家を去る時が来た。クララは直接帰国の途につき、ベンスと私はさらに1週間、日本での旅行を続けた。この体験を消化するには数日かかりそうだが、夏の始まりの頃の自分とはもう違うのだと、すでに実感している。レジデンスは私にプロジェクトへ集中する時間を与えてくれ、個人としても人生を振り返る機会をもたらしてくれた。新しい場所を体験し、出会ったすべての人々と知り合い、新たな友情や繋がりを築けたことは、本当にかけがえのない経験であった。このような機会を与えてくれた「ひろしまアニメーションシーズン」に、心から感謝している。映画が完成した際には、再びこの地に戻って来られることを願っている。

この夏を私はきっと忘れない。