ひろしまアニメーションシーズン2022

JOURNAL ジャーナル

2026.07.14 AIR活動報告

月次レポート:ゾハール・ドヴィール(2026年6月)

日本への到着は、圧倒される体験だった。すべてが刺激的で、見たい、味わいたい、探検したいという気持ちでいっぱいだった。日本という国がすぐ部屋の外にあるというのに、どうやって腰を据えて制作に取り掛かればいいのだろうか、とさえ思った。幸いなことに、最初の1週間はしっかりと予定が組まれていた。広島が持つ主要なスポット——平和記念資料館、おりづるタワー、神楽鑑賞、宮島、広島市現代美術館、基町アパートなど——を網羅する日帰りツアーに連れて行ってもらったのだ。その中でもお気に入りは、座禅体験だ。瞑想中に僧侶が私の背中を叩いてくれた。


あの最初の1週間は、信じられないほど充実していて、同時にへとへとに疲れ果てるものだった。奇跡的に、4日間の日帰り旅行を終えた頃には、プロジェクトに腰を据えて取り組む心の準備ができていた。H-AIRチームがこの週を企画してくれたことに、とても感謝している。そうでなければ、どうやって制作を始めていたかわからない。私は短編映画の企画を抱えてH-AIRに応募したので、何から始めるべきかは明らかだった。まずは脚本のドラフトを書き直し、すぐに絵コンテの作業に取り掛かった。脚本を書き直しながら、日本での経験がすでに物語に影響を与えていることを肌で感じた。ファストフード店で働くロボットのような些細なディテールから、瞑想中に読んだ仏教の経典に至るまで。


私の映画は、現代世界における「平和」の意味を問いかけるものだ。「平和都市」である広島に身を置くことで、この言葉に対する新たな視点を得ることができた。ここでの平和は、単なる「戦争の反対」ではない。それはライフスタイルの選択であり、共に生き、他者を思いやるということなのだ。ゴミ箱には「平和のために掃除を」と書かれている。原爆後の住宅対策として建設された社会プロジェクトである「基町アパート」は、平和という概念を体現していると謳っている。サッカースタジアムは「ピースウイング」と呼ばれている。カレー屋の看板にもある。平和はあらゆるところに溢れている。これほどまでにこの言葉を耳にしたことは、人生で一度もなかった。私は永遠に戦争が続く土地、イスラエルで育った。現在住んでいるドイツでさえ、政府は平和について考えるよりも、武器を集め、来るべき戦争を恐れることに時間を費やしている。まるで小さな平和の泡の中にいるような気分だ。映画の制作には完璧な環境である。


私の映画は、フィクションと、世界中の人々に行ってきた実際のインタビューを織り交ぜた構成になっている。そのため、ここでもインタビューを続ける予定だ。来月は、広島でのワークショップの参加者や、長崎のPeace Education Labでインタビューを行うことになっている。平和に対する様々な視点を聞くのが楽しみだ。

平和とは関係のない話だが、他のH-AIRレジデントたちと広島周辺を散策し始めた。今月のハイライトの一つは、いくつかの島々を巡る有名なサイクリングルート「しまなみ海道」へのサイクリング旅行だ。旅は生口島で終わり、有名な耕三寺、千仏洞、そして「未来心の丘」を訪れた。ここは絶対に見逃せない場所だ!その日のもう一つのハイライトは、「はっさく大福」だ。本物のオレンジが入った大福で、とても美味しかった。別の日は、多くの寺院で知られる風光明媚な街、尾道にも行った(ここはサイクリングルートの出発点でもある)。私たちだけで広島を探索することも続け、夏祭りにも参加した。そこで浄めの儀式を見たり、川に上がる花火を眺めたりした。

最初の1ヶ月は、期待していた以上にインスピレーションを与えてくれるものだった。創作活動と文化交流の両方を可能にする環境を作ってくれたH-AIRチームに感謝している。また、ベンスやクララと出会い、この経験を分かち合えたことにも感謝したい。研究を続け、新しい人々に出会い、ここで学んだすべてのことを映画に活かしていくのを楽しみにしている。