ひろしまアニメーションシーズン2022

PROGRAMプログラム

展示

【展示・入場無料】南家こうじ展・H-AIR 2026成果発表展示

スケジュール

8月19日(水) 10:00~ @JMSアステールプラザ 1F市民ギャラリー
8月20日(木) 10:00~ @JMSアステールプラザ 1F市民ギャラリー
8月21日(金) 10:00~ @JMSアステールプラザ 1F市民ギャラリー
8月22日(土) 10:00~ @JMSアステールプラザ 1F市民ギャラリー
8月23日(日) 10:00~ @JMSアステールプラザ 1F市民ギャラリー

プログラム概要

ひろしまアニメーションシーズン2026の開催中、JMSアステールプラザ市民ギャラリーにて展示を行います。

展示開催期間:8/19(水)〜23(日)10:00-17:00 ※最終日は15:00まで

【南家こうじ展】
映画祭の上映プログラム「南家こうじ特集2」内で上映される「あんみつ姫」の設定画20点を展示いたします。

【H-AIR2026成果発表展】
映画祭が主催するアーティスト・イン・レジデンス「H-AIR2026」で広島市内に滞在する3名の作家による、成果発表の展示を行います。

EXHIBITION


©倉金章介/ぴえろ
【南家こうじ展】あんみつ姫(設定画)

ヒロインのあんみつ姫は、とあるお城に暮らすお姫様。頭がよくて、正義感が強く、快活な性格で城内の者たちはもちろん、町の人々からも愛されている。好奇心旺盛な彼女の周りは、いつも不思議な出来事や事件でいっぱい。城下町を走る自動車に宇宙からの来訪者、そこに知り合いの発明家に外国人までがやってきて大騒ぎに!
小さなお姫様と彼女を取り巻く人々によって引き起こされる愉快な騒動の数々を家族で楽しめるコメディ作品。
原作は実写作品も多数発表されている少女漫画の古典的名作。アニメでは一見時代劇の体裁をとりながら、世界観やキャラクター設定を現代風にアレンジするなど自由な発想で演出されている。またオープニングとエンディングテーマは、当時の人気アイドルグループ「おニャン子クラブ」が担当し話題となった。

今回は南家こうじ氏が手掛けた設定画20点を展示します。

南家こうじ

1952年三重県生まれ。高校卒業後、1971年に竜の子プロダクション(現タツノコプロ)の仕上げ部門に入社。『昆虫物語 みなしごハッチ』('70-'71年)や『決断』('71年)で特殊効果を担当したのちアニメーターに転身。『科学忍者隊ガッチャマン』('72-'74年)では作画監督補佐などを務めた。1974年に竜の子プロダクションを退社。以降はフリーランス。『うる星やつら』('81-'86年)や『らんま½ 熱闘編』('89-'92年)など、数多くの話題作でクレジットタイトルを担当。アニメーションと音楽の緊密なシンクロ、洗練された抽象的なパターン、多彩な技法や画材の導入といった独創的な表現の数々を、TVアニメのクレジットタイトルに取り入れる。また、NHK『みんなのうた』('61年-)や『おかあさんといっしょ』('59年-)などの番組内のアニメーションも多数手がける。特に『みんなのうた』は、2024年現在、最も多くの楽曲を担当した人物となっている。そのほか、広告映像、挿絵、絵本などを幅広く手がけ、その活動は多岐に渡る。

【H-AIR2024成果発表展】Investigations on Therolinguistics
クララ・トレヴィサン
2026

アーシュラ・K・ル=グウィンの著作『アカシアの種』とその作品群に触発され、ル=グウィンが創造した架空の機関「セロリンギスティクス(獣言語学)協会」をめぐる概念を探求したいと考えています。この協会は、動物、植物、鉱物といった「非人間」の言語や詩学を研究する組織です。作中でル=グウィンは、人間が理解できるかもしれない、あるいは決して理解できないかもしれない、多種多様な言語の領域の可能性を提示しています。 異なる文化や言語に身を置くことは、未知なるもの、異なる理解の手法、そしてコミュニケーションの戦略に対して、自らを開放することに繋がります。だからこそ、このレジデンス期間は「セロリンギスティクス」の概念を掘り下げるためのインスピレーションに満ちたものになると信じています。 この環境を構成する非人間の生物とは何であり、彼らの言語はどのような姿をしているのか。 私は、広島の環境、文化、神話から着想を得て、私たち人間には完全には理解し得ない存在の言語を表現する「手描きのアニメーション・ループ」を制作したいと考えています。また、厳密で科学的な記号を内包する「図解(ダイアグラム)」という構造を用いながら、私たちにとって深く神秘的で、かつ不確かなものを表現するという試みに挑戦したいです。これらのドローイングとアニメーション・ループは、ル=グウィンのテキストに基づく短編映画開発の出発点となります。

クララ・トレヴィサン

ブラジル、ポルト・アレグレ出身のビジュアルアーティスト。 フリーランスのイラストレーター、アニメーター、アートディレクターとして活動。 探求のテーマは「空想」「想像力」「非人間(ノン・ヒューマン)」であり、特に神話上の生物に強い関心を寄せている。表現手法としては、紙への描画(ドローイング)や2Dのフレーム・バイ・フレーム(手描き)アニメーションを最も得意とするが、アナログな造形物の制作も手がける。 2022年から2024年にかけて、修士課程「ReAnima」に参加。自身初の監督短編映画『Mother of Dawn』(2025年完成)を制作した。この作品は彼女にとってパペットやストップモーションを用いた初の試みとなり、世界各地の映画祭で上映・受賞を果たしている。

【H-AIR2024成果発表展】GUIDED BY YOU
ベンス・フラヴァイ
ハンガリー
2026

このプロジェクトのアイデアは、自分自身の視点と、そこに暮らす人々の経験を掛け合わせ、街を深く探求することから生まれました。 その街に住む人は、日々どんな景色を見ているのか。そして、「あなたにとって、この街の『お気に入りの場所』はどこですか?」と尋ねられたら、一体どんな答えが返ってくるでしょうか。それは公園のベンチや一本の木、あるいは特定の建物かもしれません。もしかしたら、行きつけのバーで見かける「あの人」という答えだってあるかもしれません。 私は、参加者がこのシンプルな問いに対して、自分なりの解釈を表現できるワークショップを開催したいと考えています。 絵を描く、色を塗る、あるいは小さな立体作品を作る。表現方法は自由です。 プロジェクトの最終的な成果物として、参加者の皆さんのクリエイションを一冊の「ガイドブック」としてまとめ、アートブックを出版します。そして、この世界に一つしかない「広島の地図」に導かれながら私が旅をする、一編のアニメーション映画を制作する予定です。

ベンス・フラヴァイ

ブダペストを拠点に活動するアニメーションディレクター、イラストレーター。 2023年、モホリ=ナジ芸術大学(MOME)を卒業。卒業制作のアニメーション作品『I would eat it if I could』は、世界各地30以上の映画祭で上映され、2025年のアニマ国際アニメーション映画祭(Anima)では最優秀学生短編賞を受賞。 大学卒業後、アニメーションスタジオ「Piros Animation」を共同設立。スタジオでの活動に加え、雑誌のエディトリアル・イラストレーションなども精力的に行う。 創作活動における一貫したテーマは「日常生活」。日々の暮らしの中でインスピレーションを受けた、ささやかな出来事を作品の中に閉じ込める(カプセル化する)ことに情熱を注いでいる。

【H-AIR2024成果発表展】GUIDED BY YOU
ゾハール・ドヴィール

戦火に包まれた地球のはるか上空に、平和の象徴であるハトたちのための豪華な聖域「パクス・アエテルナ・リゾート(Pax Æterna Resort)」がそびえ立っています。しかしそこは時を経て、平和という概念を冷笑的に利用して利益を貪るだけの、空虚な施設へと変貌してしまいました。リゾートを運営するのは、この世の火の粉を避け、快適な場所でくつろぐ客たちを接待する「ハト」たちです。 理想に燃える若き郵便ハトのジョナは、仕事に就いてまだ2日目。そんな彼女のもとに、一通の緊急配達物が届きます。それは、最後に残された「平和のハト」へと宛てられた「オリーブの枝」でした 。郵便ハトとして、彼女は何としてもそのハトから受領の署名をもらわなければなりません。さもなければ、仕事を失うリスクがあります。 しかし、年老いたその「平和のハト」は受け取りを拒否します。一生をかけてオリーブの枝を運び続け、それがどこにも辿り着かなかった現実に絶望していたのです。彼女は代わりに、ジョナを連れてリゾート内を巡るツアーへと繰り出します。リゾートの真の姿を彼女に見せつけるために。 二人は道中、平和について延々と語りながらも、それを実現するために何ひとつ行動を起こさない客たちに遭遇します。偽の活動家、宗教観光客、犯罪者、そしてクィア・レイバーたち。 ジョナの旅は、「希望」と「幻滅」の物語です。リゾートの客たちが話す台詞は、平和に関する実際のインタビュー記録に基づいています。風刺、寓話、そして実録の証言を織り交ぜることで、この映画は「平和」という言葉が今もなお何らかの意味を持ち得ているのかを問いかけます。あるいはそれは、この対話を再び世界に繋ぎ止めるための、あまりにも脆い試みなのかもしれません。

ゾハール・ドヴィール

ハンブルクを拠点としたアニメーションディレクター。 2Dと3Dアニメーションを融合させ、シュールな映像表現にダークユーモアと感情豊かなストーリーテリングを掛け合わせた作風が特徴。独学でアニメーションを習得し、アイデンティティ、孤独、愛、そして他者とのつながりを求める人間の欲求といった、哲学的・心理的な問いを探求する独自の視覚言語を確立。 近作の『Butterfly Kiss』は米国アカデミー賞の公認長編・短編アニメーション賞の候補資格を得た作品であり、複数の賞を受賞し、国際的な映画祭で広く紹介されている。 イスラエルで育った彼女の芸術的な声(アーティストとしての主張)は、絶え間ない紛争に晒された地域での生活経験によって形作られた。現在は、遊び心のある親しみやすいトーンを保ちつつ、政治的・社会的なテーマに取り組む新しいアニメーション・プロジェクトを開発中。