見知らぬ男の不慮の死を目撃したルビーは、街の中に自分の存在を確かめられる何かを求めはじめる。そして彼女は、思いもよらない場所でその感覚に出会っていく。
『When the Day Breaks』は、巧みなユーモアと繊細に描き込まれたディテールを通して、都市に暮らす人々の見えないつながりを浮かび上がらせると同時に、新しい一日がもたらす希望と、その儚さを静かに映し出す作品である。
共同監督のウェンディ・ティルビーとアマンダ・フォービスは、複写したイメージに鉛筆や絵具を重ねる独自の手法によって、石版画や古いニュース映画のような揺らめく質感を生み出している。
レモンやトースター、街角での偶然のすれ違い――そんなありふれた日常の断片ひとつひとつに、本作は鮮烈な存在感と感情の重みを与えている。
言葉を用いずに描かれるアニメーション作品。
ウェンディ・ティルビー
ウェンディ・ティルビーの初監督作『Strings』(1991)は、アカデミー賞®にノミネートされたほか、数多くの国際的な賞を受賞した。続く作品ではアマンダ・フォービスと共同監督を務め、『When the Day Breaks』(1999)を制作。同作はカンヌ国際映画祭短編パルムドール賞をはじめ、アカデミー賞®ノミネート、アヌシー、ザグレブ、広島の各国際アニメーション映画祭でグランプリを受賞した。2011年には続いて『Wild Life』を発表し、多数の賞を獲得するとともに、再びアカデミー賞®にノミネートされた。近年、二人はNFB(カナダ国立映画制作庁)で3作目となる短編『The Flying Sailor』(2022)を完成させた。
アマンダ・フォービス
アマンダ・フォービスは1990年、教育映画『The Reluctant Deckhand』のアニメーション監督としてカナダ国立映画制作庁(NFB)に参加した。1995年、ウェンディ・ティルビーに招かれてモントリオールへ移り、『When the Day Breaks』(1999)の共同監督を務める。同作はカンヌ国際映画祭短編パルムドール賞、アカデミー賞®ノミネート、さらにアヌシー、ザグレブ、広島の各国際アニメーション映画祭グランプリなど、多くの栄誉に輝いた。2011年には続いて『Wild Life』を制作し、多数の賞を受賞するとともに、再びアカデミー賞®にノミネートされた。近年、二人はNFBで3作目となる短編『The Flying Sailor』(2022)を完成させている。
ドン・ハーツフェルト監督は2度のアカデミー賞ノミネート歴を持つ(『It's Such a Beautiful Day』、『World of Tomorrow』シリーズ、『ME』、『The Meaning of Life』、『On Memory』、『Billy's Balloon』、『Rejected』など)。作品は世界中で上映され、数百もの賞を受賞しており、2014年には『ザ・シンプソンズ』に特別出演を果たした。
イーゴリ・コヴァリョフは、国際的に高く評価されている映画作家、デザイナー、アニメーター、そして監督である。彼の短編作品『Andrei Svislotski』『Hen, His Wife』『Bird in the Window』『Flying Nansen』『Milch』などは、アニメーションおよび映画界において数多くの賞と称賛を受けている。
ウクライナのキエフに生まれたコヴァリョフは、モスクワの伝説的なアニメーションスタジオ「パイロット(Pilot)」の共同創設者である。このスタジオには、現在クラスキー・チュポ(Klasky Csupo)で活躍する多くのデザイナーやアニメーターを含む、ロシア屈指の優れたアーティストたちが所属していた。
1991年、コヴァリョフはハリウッドのクラスキー・チュポ・スタジオからの招待を受け渡米。同スタジオでは、長編第1作『The Rugrats Movie』の共同監督を務めたほか、テレビシリーズ『Aaahh!!! Real Monsters』の監督や、『Duckman』『Rugrats』のエピソード、CM、インターネット短編作品などを手がけた。
デヴィッド・オライリーは、ニューヨーク州北部を拠点に活動するアイルランド出身のアニメーター/映画監督である。短編作品『Please Say Something』(2009)はベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞し、同賞を受賞した初のアニメーション作品となった。続く『The External World』(2011)はサンダンスやヴェネツィアを含む40以上の賞を受賞した。2012年にはカートゥーン ネットワーク史上初のゲストディレクターとなり、『アドベンチャー・タイム』のスペシャル回を監督。スパイク・ジョーンズ監督作『her/世界でひとつの彼女』では架空のビデオゲームのデザインを手がけた。また、シミュレーションゲーム『Mountain』(2014)および『Everything』(2017)を制作し、『Everything』はアルス・エレクトロニカでゴールデン・ニカ賞を受賞した。360度ドーム映像作品『Eye of the Dream』(2018–2023)は、金沢21世紀美術館で展示された。
醜い猫が、断片化され壊れた世界の中で生きようともがきながら、やがて神秘的な導き手のもとで心の伴侶を見つける。インターネット上の物語「Ugly the Cat」に着想を得た作品。
ニキータ・ディアクル
ニキータ・ディアクルはロシア生まれで、現在はドイツを拠点に活動する映画作家である。ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートでアニメーションを学び、在学中に制作した『Fly on the Window』はザグレブ、アヌシー、エディンバラなどの国際映画祭で上映された。
現在はインターネット上のストーリーに影響を受け、コンピューター・シミュレーションの手法を用いた短編作品の制作を行っている。