ひろしまアニメーションシーズン2022

PROGRAMプログラム

イン・フォーカス・映画祭

エチュード&アニマ国際映画祭特集

スケジュール

8月21日(金) 10:00~ @JMSアステールプラザ中ホール

プログラム概要

HASコンペティションで審査委員を務めるカタジナ・スルマチがフェスティバル・ディレクターを務めるポーランドの映画祭「エチュード&アニマ国際映画祭」の特集上映です。本プログラムでは、映画祭の歴代グランプリ受賞作のなかからセレクトされた上映を行います。本映画祭にて監督作品が多数受賞し、2023年には映画祭トレーラーも手がけた山村浩二による映画祭の紹介トークとあわせて、お楽しみください。

*登壇を予定していたカタジナ・スルマチ氏につきまして、諸般の事情により急遽来日が叶わなくなりました。何卒ご了承ください。(8/13追記)

ゲスト

登壇:山村浩二

カフカ 田舎医者
山村浩二
日本
2007
21分00秒

雪の降り積もる、ある寒い夜のこと。田舎のしがない医者のもとに、急患の知らせが届く。それが全ての始まり。医者は、おかしな人々に翻弄され、被害妄想にとらわれ、やがては寒空の下に放り出される。チェコの文学者カフカの短編を原作にした不条理劇。

山村浩二

1964年生まれ。90年代「パクシ」など子供向けアニメーションを制作。「頭山」(2002年) が第75回アカデミー賞にノミネート、アヌシー、ザグレプ、広島ほか6つのグランプリを受賞、「今世紀100年の100作品」に選出される。「カフカ 田舎医者」(2007年)がオタワ、広島ほか7つのグランプリを受賞。「幾多の北」(2021年)の受賞により、アヌシーとオタワの2つの国際アニメーション映画祭で、短編・長編グランプリをダブル受賞など、アニメーション作品の受賞は155を超える。「とても短い」(2024年)がカンヌ映画祭監督週間に選出。 2017年、NHKおかあさんといっしょ「べるがなる」の作詞を手がける。「おやおや、おやさい」「ぱれーど」など絵本作家としても活躍。 川喜多賞、芸術選奨文部科学大臣賞受賞、紫綬褒章受章、クリングゾール賞、金の恐竜特別賞など10つの功労賞を受賞。東京藝術大学教授、映画芸術科学アカデミー会員(米)、日本アニメーション協会副会長。

©MIYAJIMA FILM
スリープ
クラウディウス・ジェンティネッタ/フランク・ブラウン
スイス
2010
4分10秒

古いラジオから覇権を主張する叫び声が響き渡る。プロパガンダは戦争の行進曲を流し、人々は拍手喝采する。それでも、老女は秋になるといつものように、ストーブを温め、ハーブやスパイスを準備し、お湯を沸かし、保存瓶を並べる。力強い肺活量で、彼女は規律と秩序を乱す。ためらうことなく、老女はタラゴンとディルの間に悪の根源を保存する。冬が来ればよい。

クラウディウス・ジェンティネッタ

1968年、ルツェルン生まれ。ルツェルン、リバプール、カッセルでグラフィックデザインとアニメーションを学ぶ。 1995年、クラクフで奨学金を得て留学。チューリッヒでフリーランスのグラフィックアーティスト兼アニメーターとして活動。スイスで最も高く評価されているアニメーション映画監督の一人である。 特に、数々の賞を受賞した短編映画『Cable Car』、『Sleep』、『SELFIES』で知られ、いずれも国際的な映画祭で大ヒットを記録した。 現在は家族と共にチューリッヒとベディグロラに住み、新たな有望な映画プロジェクトに取り組んでいる。

フランク・ブラウン

1965年生まれ。スイス、チューリッヒ在住。映画制作者兼アーティストとして活動。 チューリッヒとルツェルン(スイス)の独立系アートハウス映画館のプログラマー。 スイス、バーデンで開催される国際アニメーション映画祭「Fantoche」の共同創設者。 クラウディウス・ジェンティネッタと共同で、短編アニメーション映画3作品『Cable Car』、『Sleep』、『Islander's Rest』を監督。

ファーザー
イヴァン・ボグダノフ/モーリッツ・マイヤーホーファー/アスパルフ・ペトロフ/ヴェリコ・ポポヴィッチ/ロシツァ・ラレヴァ/ドミトリー・ヤゴディン
ヴルガリア/クロアチア/ドイツ
2012
16分27秒

最後に父親と話したのはいつ?あなたを傷つけたあの出来事について、いつか父親に尋ねるつもりはある? 『ファーザー』では、現実の人生がひっくり返され、あり得ない対話が生まれる。それは、決して実現することのない、子供と父親の間の対話である。

イヴァン・ボグダノフ

1973年生まれ。ソフィア出身。2002年にロッテルダム(オランダ)のウィレム・デ・クーニング・アカデミー(美術・デザイン学校)でメディア&アニメーションの美術学士号(BFA)を取得。以降、フリーランスのアニメーション監督、イラストレーター、コミックアーティストとして活動している。アニメーションスタジオ「FinFilm」およびクリエイター集団「コンポート・コレクティブ(Compote Collective)」の共同創設者。近年は、数々の賞を受賞したアニメーション映画を制作している。

モーリッツ・マイヤーホーファー

1981年生まれ。バーデン=ヴュルテンベルク・フィルム・アカデミーでアニメーションを学ぶ。卒業制作である『Urs』をはじめ、受賞歴のある短編映画を数々制作。同作は2011年アカデミー賞(短編アニメーション賞)のノミネート最終候補10作品(ショートリスト)にも選出された。いくつかの国際映画祭で審査員を務め、現在は自身初となる長編アニメーション映画の準備を進めている。

アスパルフ・ペトロフ

1981年生まれ。プレヴェン出身、ブルガリアのトロヤン応用美術高等専門学校を卒業。2007年までグラフィックデザイナーとして働き、ソフィアにある複数のテレビ局(bTV、MSAT、TV7)のテレビ番組アイデント(局名告知・番組識別映像)を制作。現在はフリーランスとして活動し、自身のアニメーションプロジェクトを手がけている。

ヴェリコ・ポポヴィッチ

1979年生まれ。2003年にザグレブ美術アカデミーの絵画科を卒業。アニメーションスタジオ「Prime Render」の共同創設者。2012年からは、スプリト芸術アカデミーでアニメーションの教鞭を執っている。彼の作品は世界中の多くの映画祭で上映され、賞を受賞している。また、多数の映画祭で審査員も務めてきた。

ロシツァ・ラレヴァ

1979年生まれ。2001年にソフィアの美術アカデミー(国立美術アカデミー)を卒業。卒業後は複数の広告代理店でグラフィックデザイナーおよびアートディレクターとして勤務。その傍らフリーランスとしての活動も続け、イラストレーション、コーポレート・アイデンティティ(CI)、ポスター、Tシャツのデザインを手がけている。アニメーション監督としてのデビュー作は、アニメーション・ドキュメンタリー映画『Father』(2012)である。

ドミトリー・ヤゴディン

1979年生まれ。ロシア連邦のモスクワ出身。ブルガリアのソフィアにある国立演劇映画芸術アカデミーでアニメーションを学ぶ。現在はフリーランスのアーティスト、そして独立した監督・アニメーターとして活動している。

4つの幕からなる輝かしき実演
マルティン・ツィナコヴ/ルチア・ムルズヤク
エストニア
2018
15分03秒

人々は特別な人物を待ち望んでいた。そして特別な人物が誕生する――スーツを着た大人の男だ。 人々はその男を追いかけ、芝居がかった、しかし全く無意味なパフォーマンスに喝采を送る。 あるパフォーマンスの最中、彼はミスを犯し、これまで彼を崇拝していた人々は去っていく。 一人になった彼は、自分にぴったりの女性と出会う。 そして、芝居がかったパフォーマンスは続く…。

マルティン・ツィナコヴ

1月26日、ヴィリャンディ生まれ。 エストニア芸術アカデミーでアニメーションを学び、在学中に2本の映画を制作した。 卒業後はEesti Joonisfilmに勤務している。

ルチア・ムルズヤク

11月26日、ザグレブ生まれのアニメーション映画監督兼イラストレーター。 ザグレブ、クラクフ、プラハ、タリンでアニメーションを学んだ。 エストニア芸術アカデミーを卒業後、タリンに留まり、Eesti Joonisfilmで働くことを決めた。 アニメーション映画の制作に加え、児童書の挿絵や政治雑誌の風刺画も手掛けている。

アフェアズ・オブ・ジ・アート
ジョアンナ・クイン
イギリス、カナダ
2021
16分23秒

59歳の工場労働者ベ​​リルは絵を描くことに完全に夢中で、その執着は一家全体を支配している。夫のアイヴァーはベリルのモデルでありミューズでもあるが、それ以外にも家族全員が何かしらに没頭している。息子のコリンは技術オタクで、妹のビバリーは熱狂的なナルシストな剥製師だ。執着は一家のDNAに刻み込まれていると言えるだろう。

ジョアンナ・クイン

ジョアンナ・クインは、イギリスで最も際立った独特なスタイルを持つアニメーターの一人である。 労働者階級のヒロイン「ベリル」が初登場した彼女のデビュー作『Girls Night Out』(1987年)は、マチズモに対するユーモラスな反論であり、抑圧から解放された女性のセクシュアリティを賛美した作品として、アヌシー国際アニメーション映画祭で3つの主要賞を受賞した。 観客にベリルをお披露目して以来、ジョアンナと、彼女の脚本・プロデュースのパートナーであるレス・ミルズは、ベリルを主人公にした作家性の強い短編映画をさらに3作品制作している。それが『Body Beautiful』、『Dreams and Desires: Family Ties』、そしてベリルの最新の冒険を描いた『Affairs of the Art』である。 ジェンダーや抑圧をめぐる政治性、そして女性の身体の「風変わりな魅力」を探求することへのジョアンナの熱狂的なこだわりと喜びは、二人の共同制作における一貫した中心テーマであり続けている。 ジョアンナのダイナミックで流動的な作画スタイルは、彼女のアニメーションを生き生きとした、エネルギッシュで唯一無二のものにしている。イギリスの帝国主義を痛烈に批判した『Britannia』をはじめとする彼女の作品は、2度のアカデミー賞®ノミネートに加え、英国アカデミー賞(BAFTA)やエミー賞など、ほぼすべての主要な国際映画賞を獲得してきた。 また、熱心な教育者でもあるジョアンナは、世界中の主要な大学や高等教育機関で講義を行っている。

ドッグ・アパート
プリット・テンダー
エストニア
2022
14分00秒

落ちぶれた男性バレエダンサーと、彼の住む騒々しいアパートを描いた不条理劇。 運命のいたずらで、バレエダンサーのセルゲイは郊外のコルホーズ(貧困地区)に追いやられてしまう。そこで彼は、日常、ペット、そしてアルコールと、いつものように平凡な闘いを繰り広げる。

プリット・テンダー

エストニア出身のアニメーター。数々の短編アニメーション映画の監督、デザイナー、脚本家を務めている。 彼の作品は、シュールなイメージ、ブラックユーモア、そして暗くも実存的な旅路を描く。プリットの作品は、アヌシー、オタワ、広島、ドレスデン、フレドリクスタ、ユトレヒトなど、主要な短編アニメーション映画祭で数々の賞を受賞、あるいはノミネートされている。