【HAS2024】プログラム＆タイムスケジュール公開！
シュヴァンクマイエルから『窓ぎわのトットちゃん』まで！
あらゆるアニメーションと人が集う場所、「ひろしまアニメーションシーズン2024」の全貌をお披露目します。
前売チケット🎫は明日6/29(土)発売！
https://animation.hiroshimafest.org/tickets/
米国アカデミー賞公認、“世界４大映画祭”の後を継ぐ2 年に１度のアニメーション芸術の祭典「ひろしまアニメーションシーズン2024（HAS）」が2024年8月14日（水）〜18日（日）の5日間、広島県広島市にて開催されます。
HASは、世界４大アニメーション映画祭のひとつとして知られた広島国際アニメーションフェスティバルが2020年に終了したのち、2022年より新たな装いで生まれ変わった２年に１度のアニメーション映画祭です。アニメーション映画祭としては日本唯一の米国アカデミー賞公認となります。HASでは、ユニークなアニメーション作家たちが集い、作品を披露しあうという映画祭のコアを現代的にアップデートし、長編、テレビ、ウェブメディアなど短編にかぎらずアニメーションの可能性と未来をパーソナルかつユニークに掘り起こすクリエイターたちを、古今東西・商業非商業の枠を超えて紹介していきます。
明日6月29日（土）のチケット発売にさきがけ、HAS2024のタイムテーブルを公開！！
『アリス』『ファウスト』『オテサネーク』など、独自の映像世界を造形し全世界を虜にしたチェコ・シュルレアリスムの巨匠、ヤン・シュヴァンクマイエルの生誕90周年特集として『蟲』、長編ドキュメンタリー『錬金炉アタノール』、問題作『クンストカメラ』の近作3本を上映するほか、第1回のHAS2022にて４つの賞を受賞したステファン・オビエ監督「パニック・イン・ザ・ヴィレッジ」シリーズ特集、昨年ミニシアター系で異例の大ヒットとなった『オオカミの家』を含むクリストバル・レオン＆ホアキン・コシーニャ特集など、様々な年代の海外アニメーションファン必見のヒット作を上映します！
国内作品では昨秋公開後ロングラン大ヒットとなった『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』や、第56回カンヌ監督週間に公式セレクションされた山村浩二監督の新作『とても短い』、先日仏アヌシー映画祭でポール・グリモー賞を受賞した『窓ぎわのトットちゃん』の八鍬新之介監督を招いたトーク付上映など、幅広いラインナップをお届け！
国内外より様々なゲストも来場、上映後トークも多数実施します。スタジオ・ジブリに大きな影響を受けた、パキスタンのアニメーション史上初の2D長編『ガラス職人』（長編コンペティションプログラム）のUsman Riaz監督のパキスタンからの来日も決定しました。
このほか、世界の短編アニメーション界に大きな貢献をした故人たちの作品を集めた追悼プログラムや、過去の広島で上映・紹介されてきた作家の新作プログラム、世界のアニメーション映画祭に注目したプログラムなど見どころ満載の5日間です！
特に注目すべきは、HAS2022でも大好評を得たクィア・アニメーションプログラム。性的マイノリティやジェンダーにまつわるアニメーションは、近年、質的にも量的にもダイナミックな動きを持つジャンルのひとつ。人々の複雑な経験をアニメーションならではの手法で自由に表現する作品群を「クィア・アニメーションのパースペクティブ」として矢野ほなみがキュレーションします。
歴史の継承と革新を描くHASならではの幅広いプログラムにどうぞご期待ください！！
HAS2024プログラム紹介
【特別上映】
『窓ぎわのトットちゃん』
アヌシー国際アニメーション映画祭でポール・グリモー賞を受賞。八鍬新之介監督のトークショー付きで特別上映決定！ あの感動が、ひろしまの夏にやってきます！
ゲスト：八鍬新之介、山村浩二
『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』
人気シリーズの「原点」を大胆に語り直す意欲作は、リピーター続出で昨年の大ヒットに。
監督の来場が決定！
ゲスト：古賀豪
『BLUE JIANT』
昨年秋のプレイベントで観客を熱狂させた稀有なるジャズ・アニメーションを迫力ある音響でアンコール上映！
ゲスト：武井克弘
＊このほか、後日追加プログラムの発表あり
【HASプレゼンツ】
HAS2024スタッフ&H-AIRアーティスト作品集
映画祭メインスタッフとレジデンスプログラム「H-AIR」招聘作家の作品を集めました。
ゲスト：ブリット・ラース、ダニエル・ウェセイク、ムン・スジン、ナタ・メトルーク、山村浩二、宮﨑しずか、土居伸彰
HIROSHIMA MA-STARS 2024
過去の広島とゆかりのある作家の新作を上映。タイトルの「MA-STARS」は、「フレームの「間」を操作するスター作家たち」という意図で命名しました。
作家への追悼 2021-2023
世界の短編アニメーション界に大きな貢献をした故人たちの作品を集めたプログラム。上映にあわせて、アーティスティック・ディレクターの山村浩二による解説も行います。
ゲスト：山村浩二
クィア・アニメーションのパースペクティブ
性的マイノリティやジェンダーにまつわるアニメーションにフォーカスしたプログラム。HAS2022に続きキュレーターとしてコンペティション選考委員のひとり、矢野ほなみを迎えます。
ゲスト：矢野ほなみ
ドキュメンタリー・オン・アニメーション『History, Mistery & Odyssey』」
世界の実験・インディペンデントアニメーション界にとって重要な６名の作家たちの作品と人生を取り上げる長編ドキュメンタリー映画。
インディーアニメクロスX！
SNS上で活動する自主アニメーション作家たちのムーブメントを可視化する#indie_anime。そこから派生したイベント「インディーアニメクロスX！」を上映とトークで紹介するプログラム。
ゲスト：土海明日香、かねひさ和哉、G子、ワタナベミズキ
【イン・フォーカス：フィルムメーカー】
＜ヤン・シュヴァンクマイエル＞日本で根強い人気を誇る作家の生誕90年を祝福するプログラム
共催：チェコセンター東京
『クンストカメラ』
ヤン・シュヴァンクマイエル本人が自らの工房をツアーしてまわる驚異の作品。日本にて本格的に上映される初の機会です。
解説：ペトル・ホリー
『蟲』
一時はシュヴァンクマイエルの最後の作品であるとも噂された、戯曲『虫の生活』をベースにした長編映画。
解説：ペトル・ホリー
『錬金炉アタノール』
シュヴァンクマイエルの創作の秘密に迫るドキュメンタリー映画。今回が日本初公開となります。
解説：ペトル・ホリー
＜ステファン・オビエ＞前回の映画祭で４冠！ 誰もが笑うシリーズを一望
劇場版 パニック・イン・ザ・ヴィレッジ
日本初公開！ シリーズ唯一の長編映画。ウマの切ない恋物語が語られます。
ゲスト：ステファン・オビエ
パニック・イン・ザ・ヴィレッジ TVシリーズ傑作選
現在進行系で新作がコンスタントに作られるTV向け傑作選。
ゲスト：ステファン・オビエ
『カウボーイとインディアンの休日』
シリーズ生みの親たちの頭のなかを覗く、ドキュメンタリー映画。本邦初公開。
＜リュウ・ジエン＞長編作品が２作連続でベルリン映画祭にノミネート。現代中国を象徴する作家。
『Piercing I』
監督が一躍注目を浴びることとなった、初の長編映画。
ゲスト：リュウ・ジエン
『Art College 1994』
1990年代、中国の美術大学で繰り広げられる若者たちの群像劇。
ゲスト：リュウ・ジエン
＜川村真司＞現代日本の映像の魔術師！
様々な手法・視点を変幻自在に組み合わせていく刺激的な作品を、作家の解説付きで。
ゲスト：川村真司
＜レオン＆コシーニャ＞いま最も注目を集めるチリのデュオ
『オオカミの家』＋『骨』
昨年ミニシアター系で大ヒット！そのセンセーションをいまいちど大画面で。
ゲスト：ホアキン・コシーニャ
短編プログラム
ホアキン・コシーニャがクリストバル・レオンと共に作った短編作品を一挙上映。
ゲスト：ホアキン・コシーニャ
＜和田淳＞芸術選奨メディア芸術部門新人賞！
現代日本を代表するアニメーション作家による傑作選を、作家自身のトーク付きで。
ゲスト：和田淳
【イン・フォーカス：映画祭】
台中国際アニメーションフェスティバル（TIAF）
台中市で毎年開催のアニメーション映画祭のセレクションによる、近年の台湾作品傑作選。
ゲスト：ワン・チスイ
イメージフォーラム・フェスティバル
1987年創設の歴史ある実験映像フェスティバルのセレクションによる、アニメーションと実験映画の枠を侵犯しあう作品集。
ゲスト：山下宏洋
トリッキー・ウーマン/トリッキー・リアリティーズ
女性作家の作品に焦点を当てたユニークな映画祭が選ぶ、映画祭の歴史を考えるために重要な作品集。
ゲスト：ヴァルトラウト・グラウスグルーバー
助成：オーストリア文化フォーラム東京
【イン・フォーカス：スクール】
中国美術学院
アヌシー学生部門グランプリ受賞など優れた作品・作家を輩出し杭州にある中国有数の美術大学の傑作選。
ゲスト：リュウ・ジエンほか
台北芸術大学（TNUA）
近年、様々な映画祭の常連になっている、台北にある台湾有数の美術大学の傑作選。
ゲスト：ワン・チスイほか
【イン・フォーカス：テーマ 「土」】
土（１） 土と生命
実際の砂や粘土の駒撮りによって創作された作品を通じて体感する、原始的なアニメーションの躍動と、生命への讃歌。
土（２） 大地を思う
大地そのものや、人間と大地の関わりに触れる作品を通して、生命や文明の基盤となる大地に想いを馳せるプログラム。
HAS2024プロデューサー：土居伸彰コメント
国内にアニメーション映画祭が増えるなか、「ひろしま」という場所で何をすべきなのか徹底的に考え抜きました。その結論が、歴史の継承と更新です。世界がますます歴史を歪めて忘却し、目の前の現実への即時的な反応を求めるようになるなか、これまで私たちはどのようなアニメーションを愛し、どんな作家たちを祝福してきたのかを忘れないようにしたいーー「記憶し、それを語り継いでいくこと」こそが、この地で映画祭をやることの義務だと考えました。
歴史とは、紡がれていくものです。過去を見つめなおしたとき、そこから現在・未来へとつながる道が見えてくるものです。1990年代以来日本で絶大な人気のシュヴァンクマイエルと、2020年代にその後継になりそうなレオン＆コシーニャの特集が並ぶのは、まさにそういう景色を作りたかったからです。
歴史の磁力に引き寄せられるようにして、今回はすでに150名を超える作家・関係者の来場が国内外から見込まれています。長編コンペティションに選ばれたパキスタン初の2D長編作品『ガラス職人』も要注目です。日本アニメに影響を受けながら、パキスタンの視点だからこそ辿り着ける領域へと、その表現をアップデートしています。
短編も長編もテレビもウェブも、分野は違えどたくましく作りつづけるクリエイターたちそしてその作品と出会いたいのであれば、「ひろしま」へぜひおいでください。歴史を語り合い、そして新たな潮流を、この場で一緒に紡いでいきましょう！